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2013年3月18日 (月)

飯能ひな飾り展⑤ おひな様がご神体の丹生神社

春本番となりました。

しかし、風が強いのが困りものですね。

皆さんのお家では、おひな様はとっくにしまわれ、すでに過去のこととなっていると思いますが、「飯能ひな飾り展」レポートはまだまだ続きます。

(もう飽きたよ、ってか!!!catface

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2013年のひな飾り展で、一番に楽しみにしていたのが実は、丹生神社のおひな様でした。

理由は、ご神体がおひな様だから。

かなり珍しい神社だなあと思って、どうしても拝見したかったのです。

丹生は、一般的には「にう」とか「にゅう」などと読むのですが、飯能の諏訪八幡神社の境内に祀られているこの神社は、「たんしょう」と読むようです。

なので、「丹生神社 たんしょうじんじゃ」です。

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赤い旗を目印に長い階段を上ると、ご神体であるおひな様が飾られている丹生大明神がありました。

大きい神社を想像していたのですが、祠を思わせる小さなお社。

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神社のかたわらに、由来を書いた碑文がありましたが、イマイチよく判りません。

で、諏訪八幡神社の社務所でお伺いすると、とても興味深いお話が聞けました。

まずこの神社、誰が祀ったものかというと、今から約1200年ほど前。訳あって武蔵の国に流された宣化天皇の末裔にあたる丹治武信が、高麗郡加治に住むこととなり、そのとき、故郷である紀州高野山の地主神である丹生明神を勧請して、中山の地にお祀りすることになりました。

神社の人の話では、このときお供の人とともに、後に飯能の丹生神社のご神体となる那智石が、紀州より運ばれてきたそうです。その石は、今も大切に神社に奉納されており、それが元々のご神体だったそうです。

紀州の丹生神社の記録にも、関東に石を勧請したことが記録として残されているそうです。

丸い形の石は女性器の形をしていることから、いつしか女神さまと呼ばれるようになり、神秘的なご神体なのでみだりに開扉してはならないと、いわれたそうです。

飯能・中山の地に祀られた神社ですが、寛永2年、社殿は智観寺の北北東、中山館の近くに移され、丹生武信の子孫によって大切に守られ、やがて能仁寺の東方守護神として祀られた後、明治時代の神仏分離令によって、能仁寺から諏訪八幡神社に再び移されることになりました。

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紀州の丹生大明神とは、たぶん和歌山県伊都郡かつらぎ町上天野にある、「丹生都比売神社」だと推測されるのですが、このご神体は、天照大神(あまてらすおおみかみ)の御妹神さま、稚日女命(わかひるめのみこと)。

丹生とは、水銀や辰砂、朱砂の鉱石から採取される朱を意味し、魏志倭人伝によれば、神社のある場所には「丹」の山があり、古来よりその鉱脈のあるところには、丹生神社をお祀りすると書かれているそうです。「水銀」や辰砂の「朱」が含まれる天然の鉱物資源と神社の関係、非常に興味深い話ですね。

さて、飯能の丹生神社の石が、なぜおひな様になったかですが、享保5年、神社の内殿に3体のおひな様と羽子板が祀られたと記録に残っており、いつしかこのおひな様が、石に替わってご神体となったというのです。

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神社のおひな様を拝見してみましょう。ご神体は一際大きな享保雛の女びな様です。ご神体の前に飾られている一対の男びな女びなは、ご神体をお守りする従者のおひな様

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さらにご神体とおひな様をお守りするべく、両脇に、那智石を勧請したときに共として紀州から付き従ったという高麗犬が、奉納されています。高麗狗は、もともと木彫りで漆が塗られ、金箔が施されたそうです。

諏訪八幡神社では、享保雛の真偽を確かめるべく、おひな様の衣の後ろの裾から3本の糸を抜き、千葉大学で年代測定の調査をしてもらったそうです。すると、このおひな様たちは間違いなく享保年間につくられたもので、飯能で一番古いおひな様であることが判明しました。

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▲「丹生宮」の額は、天保14年、中山照守の子孫、丹治真人真垣によって奉納された

古風なお顔立ちは、まさしく江戸のお顔だったというわけですね。雛人形の衣の中には繭からとった絹の「わた」が使われ、高価なお雛様であったことがわかります。

およそ300年にわたって大切に守られてきたご神体のおひな様たちは、5年に一度ご開帳されます。というわけで、2013年に見られた私は、とても幸運でした。

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おひな様の歴史にわくわくした私たちは、急な階段を下りて、飯能河原へと足を運び、春の河原を満喫しました。そのお話はまた明日…。

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